フランスの経済学者ピケティは「21世紀の資本」で、世界20カ国以上の200年に及ぶデータを集計し、株や不動産投資など資本ストックの収益率(r)が経済成長率(g)より常に大きかったことを実証し、今後も、その状態が続くと予測した。
簡単に記述すると
金融資産からの運用益>勤労からの所得
つまり、投資によって富を雪だるま式に増やす一方、勤労者は経済成長並みの所得の伸びしか期待できず、双方の格差は21世紀を通じて継続的に拡大する。放置しておくと社会が分断されると警告を発した。
30年間賃金が上昇しなかった日本もこれに当てはまる。
岸田文雄首相の唱える資産所得倍増計画との関連で資産所得を倍増にするのであれば税制がどのようになるか非常に興味深い論点である。