時流

年金、小手先の改革に限界

厚生労働省は25日、2025年の次期年金制度改正に向けた議論を始めた。

少子高齢化の進展で年金財政の見通しは厳しさを増す。すべての国民が加入する基礎年金(国民年金)の加入期間の延長や、一部の厚生年金から穴埋めして給付目減りに歯止めをかける案などがあるが小手先の改革にとどまれば、年金への信頼も揺らいでしまう。

公的年金は寿命の伸びや働き手の減少にあわせて給付額を抑える「マクロ経済スライド」で制度を維持する設計だったがデフレが続いた結果、想定通りに発動できず、高齢者らの給付水準の高止まりが続いた。その分、財源は減り、将来の給付は減る見通しだ。

すでに破綻している公的年金を一旦国民に返し、国民が自己責任で個人年金に切り替える案は少々乱暴だろうか?