メガバンクが来店不要の手続きを増やしている。みずほ銀行は店舗に行かずに法人口座を開設できるサービスを7月中に全国展開する。三井住友銀行と三菱UFJ銀行も今年度中に全国で導入する考えのようだ。
法人口座の開設には銀行員と企業の担当者との面談で事業の実態を確認する必要があった。このため個人向けに比べるとデジタル化が遅れていた。
全国のみずほ銀行では7月下旬から、法人は一度も来店せずに口座開設ができるようになる。一部支店では2021年から導入しており、インターネット経由の申し込みの割合が19年度から20年度で1割以上伸び5割を超えてきた。
全国一斉の対応はメガバンクで初めてだ。
事業の実態などを確認する審査は専門部署に集約し、オンラインで企業の担当者と面談する。店舗の営業時間後でも柔軟に対応する。必要書類は郵送でやりとりする。
背景にはスタートアップ企業の口座開設争奪戦だと思う。
GMOあおぞらネット銀行は最短即日で法人口座の開設ができる。4月には、会社の登記が完了する前に法人口座開設手続きに入り創業から口座開設までの期間を2~3週間短くするサービスを始めたくらいだ。
競争相手が現れなければメガバンクは法人のネット開設には乗り出さなかったと思う。