政府の新しい資本主義実現会議は、岸田文雄首相が掲げる「資産所得倍増プラン」を含む実行計画案をまとめた。
5月31日に示した実行計画案では「個人金融資産を全世代的に貯蓄から投資にシフトさせるべく少額投資非課税制度(NISA)の抜本的な改革を検討する」
NISA制度には主に一般NISAと長期投資に特化したつみたてNISAの2つがある。英国で運用されているISAを参考にそれぞれ2014年1月、18年1月に始まった。
しかし、ポレンシャルは遠く及ばない。
非課税の金額・期間の拡充が必要だ。非課税枠の上限はISAが年間2万ポンド(約320万円)なのに対して、一般NISAは年間120万円、つみたてNISAは年間40万円と見劣りする。これでは老後の資金は不足する。またNISA、つみたてNISAの非課税期間が恒久になればより一層利用者は増えるのは目に見えている。
当たり前の話だが国民は自己資金で投資し、自分で考え、多少のリスクをかかえ投資をしている。何のリスクもかかえず、投資家が増やしたものに対して税金だけ徴収する現在の日本の制度はNISA、つみたてNISAに関してだけでも変える必要はある。税収が減ったとしても国民が豊かになれば社会保障などの軽減になると私は思う。
カナダでNISAと同等のTFSAは年間6000カナダドル(約60万円)が上限だが、使い切らなかった分は翌年以降に繰り越して投資できる。
他国を参考にし日本の現状にあった制度を改めて考える必要はつねにある。