GMOインターネットはグループ全社員約7千人を対象に、攻撃者の視点で脆弱性を診断し、企業などを守る技術者「ホワイトハッカー」としての教育を始める。
サイバー攻撃を実演する動画を通じて手法を学び、模擬攻撃も体験してもらう。世界のメール攻撃は4月に前年比8.5倍に急増した。企業は防衛策の強化を迫られている。
GMOはネットインフラや広告、暗号資産(仮想通貨)取引などを主力事業にしている。研修を全社的に拡大することで、社員の攻撃への意識を高める狙いだ。ネット基盤企業にとってサイバー攻撃によるサービスの停止は最大のリスクとなる。自社のウェブサービスに脆弱性がないかを調べる作業を内製化することで、システムを狙う攻撃への防御力を高める。
まさに孫子の兵法、彼を知り己を知れば百戦殆からずである。
ホワイトハッカー:IT(情報技術)やネットワークなどのサイバーセキュリティー知識を社会的に正しい目的で活用する技術者。反対に、知識を不正な攻撃や犯罪に使う技術者は「クラッカー」や「ブラックハッカー」などと呼ばれる。