円安は日本経済にプラス!と言われてきたがその構図も変わりつつある。
スマートフォンや家電、衣料品など身の回りの製品の輸入依存度が高まり、円安による物価高が家計を圧迫しやすくなった。
また、製造業の海外移転で円安が輸出業を押し上げる力も弱まっている。過去の日本のように貿易で稼いで国の富を蓄積する経済の循環が成り立ちにくくなっている。
アップルの「iPhone13」を手に入れるのに必要な労働時間からも日本人の購入力の衰えが伺える。
日銀は「円安について基本的にプラスの効果は大きい」との立場を崩していないが円安が輸出を押し上げる力は失われつつあるのは確か。今後、為替に左右されにくい産業が育たないと日本の「貧困化」は加速する可能性はある。