時流

ポイントカード5大勢力

ポイントサービスは、買い物をするたびにポイントがたまり、たまったポイントをお金の代わりに使うことができる仕組み。「共通ポイント」は家電量販店や小売店などが独自に展開するポイントとは異なり、外部企業や外部店舗でも幅広く利用できるのが特徴だ。

これまで「Tポイント」に加え、NTTドコモの「dポイント」、楽天グループの「楽天ポイント」、三菱商事やKDDIなどが出資するロイヤリティマーケティングの「Ponta(ポンタ)」が4大共通ポイントとされてきた。そこに今年から「PayPayポイント」が加わり、5大勢力が形成されつつある。

Tポイントは2003年に業界に先駆けて展開を始め、コンビニのファミリーマートや外食のすかいらーくグループなど幅広い企業と契約を結んだ。加盟店はTポイントを集客に利用でき、CCCは手数料と購買データを受け取る「共栄共存」の関係を築き、一大勢力へとのし上がった。Pontaとの2強体制が長らく続いた後、10年代半ばに風向きが変わる。14年に楽天グループ、15年にはNTTドコモが共通ポイントに相次ぎ参入。4陣営がしのぎを削る競争市場に変わったのだ。

Tポイントの苦境を象徴するのが、蜜月関係にあったファミマの「心変わり」だ。最近ではPGAグループのゴルフ場でもTポイントは使用できない。ポイントカードはいかに提携先を増やし、ユーザーに支持されるかにかかってくる。情勢は一気に変わる。