時流

仕組み債販売で地銀99行調査

金融庁は地域銀行99行やグループの証券会社27社を対象に、仕組み債など金融商品の販売実態について一斉調査に乗り出した。

高リスクの仕組み債の問題を十分に検証せず、顧客に販売してきたことを問題視している。ほかの金融商品でも同様の問題がないかどうか調査するためだ。

地銀のコーポレートガバナンス(企業統治)の課題を総点検する。

仕組み債は国債より利回りが高く、株価や金利などを組み込んだ複雑なデリバティブ(金融派生商品)で、価格変動時に大きな損失が発生しやすい。もともとプロの機関投資家向けに開発され、高齢者など個人に販路を広げていが私が出会った経営者で正確に仕組債を理解できている方は皆無だ。

全国地方銀行協会によると、2021年度に加盟62行のうち57行が総額約9500億円を販売している。