時流

子ども近視 視力低下との関係

子どもの視力低下が進んでいる。2021年度の学校保健統計調査によると、裸眼視力が1.0未満の割合は小学生で約37%、中学生と高校生では6割超を占めている。

ゲームやデジタル機器の長時間利用などが原因として指摘されている。

診察をしていると、子どもの近視はここ1、2年でさらに進み方が早くなっていると感じる。経過をみていると眼鏡を作ったわずか半年後に度が合わなくなって作り直さなくてはいけない子どもが多くなっている。

近視は確かに眼鏡をかければ見える。だが、強い近視があると緑内障や網膜剝離、黄斑変性症など失明につながる病気のリスクが高くなる。

大人になってからの重い視力障害を避けるためには子どものころから近視を予防することが大切だ。

プールや海遊び、川遊び、ウインタースポーツを考えるとやはり裸眼が良い。近視は屋外活動を増やすことで進行を遅らせることができるという研究結果がいくつもある。太陽光線を浴びることや、運動をすること、遠くを眺めることなどが効果的と思われる。元気に外で遊ぶことが望ましいようだ。