海外IT(情報技術)大手が法人登記していない問題で法務省は23日、登記を求めてきた48社の過半数が手続きをしたと発表した。
新たに米メタ(旧フェイスブック)と、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の販売元の登記が確認できた。
日本の会社法は、国内で継続的なビジネスをする外国企業に、日本法人だけでなく海外本社も登記することを義務づけている。
メタは4月時点では日本経済新聞の取材に「日本国内で継続的なビジネスをしていない」と答え、登記義務違反はないとの考えを示していた。その後の法務省との協議を踏まえて、方針を変えたとみられる。
TikTokはシンガポール法人が登記義務違反を指摘されていたが、7月下旬に登記を済ませていた。
未登記だと、インターネット上での中傷などの被害者が裁判を起こす際に海外に訴状を送る手間がかかる。登記があれば日本の代表者宛てに訴状を送れば済み、利用者の負担は軽くなる。日本国民のメリットは海外企業の日本登記が進めば訴訟などの手続きがしやすくなる点だ。