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超小型原子炉

超小型原子炉(マイクロ炉)の開発を進めている。炉心サイズが直径1メートル×長さ2メートルとトラックで運べる小ささだ。可搬性に優れることから、離島やへき地、災害時の電源として期待できる。

三菱重工によると、マイクロ炉の設計寿命は25年を目標としており、その間の燃料交換を不要にするようだ。

そして冷却材を喪失しない構造という着眼点。

福島第1原子力発電所の事故では、冷却材(水)を喪失する事態に見舞われた。全固体原子炉であれば、冷却材が蒸発して減ることはないし、仮に格納容器が壊れたとしても、冷却材が漏れ出すといったリスクは抑えられる。課題は熱膨張や熱応力。

原子力発電所では、大量の水やコンクリートを用いることで、放射線の遮蔽対策がとられている。がトラックで運べる小型原子炉は遮蔽対策の水はない。コンテナそのものに遮蔽体を設置すれば重くなるため、今度は可搬性が犠牲になる。すると、トラックで運べる「ポータブル原子炉」というコンセプトからは遠ざかってしまう。

三菱重工は独自設計で、世界の開発競争に挑む。